Amazonの購入履歴を見ていて、少し笑ってしまいました。
同じ充電器を6回買っています。 別の型番も3回。合計9台です。
内訳はこうです。自宅用に1台、会社用に1台、カバンに1台。家族にも渡しました。そして出張先で2回なくしました。 コンセントに挿したまま忘れてくる。ホテルの壁から抜き忘れる。完全に自分の落ち度です。
なくしたとき、別の製品を探そうかとも思いました。でも結局、同じものを買い直しています。 気に入っているからです。
この記事は、なぜ選び直さなかったのかという話です。
なお、価格や仕様は2026年9月時点のものです。
置き場所ごとに1台ずつ持つ
まず前提から。私は充電器を3か所に置いています。 自宅、会社、カバンの中。
3つ持つのは無駄に思えるかもしれません。ただ、実際にこの形で使ってみると、持ち歩く回数が減ります。 自宅で充電して、会社でも充電できるなら、カバンに入れる必要がない日が出てきます。
充電器は消耗品ではなく、何年も使えます。数千円のものを3つ買って、毎日の持ち運びを減らせるなら、投資として悪くありません。
問題は、3つとも同じ性能のものを買ってしまうことです。据え置きで使うものと、持ち歩くものでは、求められる条件が違います。
据え置きと持ち歩き、条件は逆になる
置き場所ごとに何が必要かを並べると、はっきりします。
| 自宅・会社(据え置き) | カバン(持ち歩き) | |
|---|---|---|
| 重さ | 気にしなくていい | 軽いほうがいい |
| 大きさ | 気にしなくていい | 小さいほうがいい |
| 出力 | 高いほうがいい | 高いほうがいい |
| ポート数 | 多いほうがいい | 多いほうがいい |
| 価格 | 安くていい | ここは妥協しない |
据え置きは、正直なところ何でも構いません。 動かさないので重さも大きさも関係ない。手持ちの余っているもので足ります。
選ぶべきなのは、持ち歩く1台です。 ここだけは条件が厳しくなります。
100Wに至るまで
いまの充電器に落ち着く前に、2つ失敗しています。
最初は、安い24Wの2ポートを買いました。 数千円で済むし、スマホ2台なら十分だろうと。実際、スマホだけなら問題ありませんでした。
ノートPCを繋いだら、足りませんでした。 充電はされるのですが、使いながらだと減っていく。会議中にPCの残量が下がっていくのを見ながら、これは違うと分かりました。出力が足りない充電器は、持っていないのと同じ場面が出てきます。
そこで出力を上げて100Wを選んだのですが、もうひとつ失敗があります。 同じ100Wでも、本体が大きくて使いにくいものがありました。据え置きなら気にならなかったと思います。ただカバンに入れると、コンセントの位置によっては隣の差し込み口を塞いだり、壁との隙間に入らなかったりする。
出力の数字だけでは選べない、というのがここで分かったことです。同じ100Wでも形状で使い勝手が変わります。いま持ち歩いているものは、折りたたみプラグで角が丸く、この点で困っていません。
持ち歩いているもの
Anker Prime Wall Charger(100W、3ポート、GaN) をメインで使っています。サブとして Anker Nano II 65W も持っています。
私が使っているのは2023年に買ったモデルで、2026年10月時点ではこの型番は販売が終わっています。同じ100W・3ポートの後継機は「Anker Prime Charger (100W, 3 Ports, GaN)」という名前になっていて、下のカードはその後継機です。
持ち歩く1台で、最初に決めること
PCを充電するかどうかです。ここで必要な出力が大きく変わります。
スマホとイヤホンだけなら、20〜30W程度の小さいもので足ります。ノートPCまで充電するとなると、一気に上がります。
私はPCも充電するので、100Wを選んでいます。上に書いたとおり、24Wで一度失敗しています。
重さより、同時に充電できる数
これが2年以上使って出した結論です。
100W・3ポートの充電器は、それなりに大きく重いです。もっと小さくて軽い製品はいくらでもあります。
それでも、こちらを選び続けています。
理由は単純で、出先で充電が必要になる場面では、たいてい複数の機器を充電したいからです。PCとスマホ。あるいはスマホとイヤホン。1ポートしかないと、順番に充電することになります。
カフェや空港で作業できる時間は限られています。その時間内に1台しか充電できないのは、機会を1回失っているのと同じです。
多少重くても、2つ以上同時に充電できるほうがいい。なくして買い直すときも、軽い1ポートに戻そうとは思いませんでした。
なくしたとき、なぜ同じものを買ったのか
ここが、この記事で書きたかった部分です。
出張先でなくしたとき、新しい製品を探すいい機会だとも思いました。 2年前に選んだものより、良いものが出ているかもしれない。
実際に少し調べて、やめました。
理由は、不満がなかったからです。100Wで3ポート、PCとスマホを同時に充電できて、折りたたみプラグでカバンの中でも引っかからない。これ以上何を求めるのか、が思いつきませんでした。
比較サイトを眺めていると、もっと軽いもの、もっと小さいものが目に入ります。ただ、軽さを求めていないことは自分で分かっています。 前述のとおり、同時充電のほうを優先しているからです。
すでに答えが出ている買い物を、もう一度考え直す必要はない。 そう判断して、同じ型番を注文しました。
これは充電器に限った話ではないと思います。一度「これでいい」と決めたものは、壊れるか、不満が出るまで変えなくていい。 選び直しには時間がかかりますし、その時間で得られるものが、たいてい差額より小さいからです。
GaNという言葉について
製品ページでよく見る「GaN」は、窒化ガリウムという半導体材料のことです。
従来のシリコンより高い電圧に耐え、発熱も抑えられます。その結果、同じ出力でも本体を小さく作れるようになりました。
「GaNだから性能が良い」という話ではありません。同じ出力なら小さい、同じ大きさなら高出力、という関係です。持ち歩く充電器を選ぶときは、GaN採用の製品から絞ると探しやすくなります。
ポート数の落とし穴
ここは買う前に確認してください。3ポートあっても、3つ同時に使うと1つあたりの出力は下がります。
100Wの製品でも、1ポートだけなら100W出せる一方、複数同時だと分配されます。配分は製品ごとに決まっているので、製品ページの出力表を見る必要があります。
見るべきは、PCを充電しながらスマホを充電したときに、PC側に何W来るかです。ここが足りないと、使いながらだと充電が追いつきません。
「100W」という数字だけを見て買うと、ここでずれます。
買い足しても無駄にならない理由
9台も買っているわりに、無駄だと感じたことがありません。
理由は2つあると思います。
充電器は壊れにくい。 なくさなかったものは、いまも据え置き用として現役です。新しく買っても、古いものが不要になるわけではありません。買い足すたびに、置き場所ごとの分が充実していきます。
規格が安定してきた。 USB-C PD(Power Delivery)が普及して、メーカーを問わず使えるようになりました。数年前のように「この機器にはこの充電器」という縛りが減っています。
ただしこれは、USB-C PD対応のものを選んでいればの話です。独自規格のものを買うと、機器を買い替えたときに使えなくなります。
同じ型番で揃えているのも効いています。 どこに置いてあるものを使っても、出力もポート数も同じ。「この充電器だとPCが充電できない」ということが起きません。
なくさないための対策は、していません
念のため書いておきます。私はなくさないための工夫を、特にしていません。
タグを付ける、決まった場所にしまう、といった方法はあると思います。試していないので、効果は分かりません。2回もなくしているので、対策する価値はあるはずです。
ただ、なくしたときに困らなかったのは事実です。同じものをすぐ買い直せたからで、これは結果的に助かりました。狙ってそうしたわけではありませんが。
まとめ
- 同じ充電器を6回、別の型番を3回買いました。自宅用、会社用、家族用、そして紛失による買い直しが2回です
- 100Wに落ち着く前に、安い24Wで出力不足、大きい100Wで使いにくさを経験しました。数字だけでは選べません
- なくしたとき、新しい製品を探すこともできました。それでも同じものを買ったのは、不満がなかったからです
- 自宅と会社に置く分は何でも構いません。 選ぶべきは持ち歩く1台だけ
- 最初に決めるのはPCを充電するかどうか。するなら出力が一気に必要になります
- 重さより、同時に充電できる数を優先しています
- 3ポートあっても同時使用時は出力が分配されます。 製品ページの出力表を確認してください
- USB-C PD対応を選べば、買い足しても無駄になりません
充電器は目立たない道具です。ただ、一度いいものを見つけたら、そのあと悩まなくて済むという種類の道具でもあります。9台買っても後悔していないのは、たぶんそのためです。

