Apple Watch を1年ほど使って、やめました。商談中に通知が来るのが嫌だったのが直接の理由ですが、外してから気づいたことがあります。自分が使っていた機能は、健康管理だけだったということです。
時刻は壁時計とスマホで足りていました。データも結局スマホの大きい画面で見ていました。通知にいたっては、あったほうが困る場面がある。そうやって数えていくと、残るのは歩数や心拍や睡眠の記録だけでした。
だとすると、次に必要なのは「健康管理ができて、画面のないもの」になります。そこで選んだのが Google Fitbit Air です。公式ストアで16,800円でした。
使い始めて約1ヶ月です。先に断っておくと、これは長期使用のレビューではありません。 バッテリーの劣化やバンドのへたり、故障のしやすさといった、時間が経たないと分からないことは書けません。あくまで1ヶ月使った時点の記録として読んでください。
なお、価格・仕様は2026年8月時点のものです。
Fitbit Air とは何か
腕に着けるタイプの健康トラッカーです。画面がありません。 時計のような文字盤がなく、丸みのある小さな本体をバンドに載せる構造で、Googleのトラッカーとしては最小・最薄とされています。
主な数字はこうです。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本体重量 | 約5.2g |
| バンド込み | 約12g |
| バッテリー | 最大1週間 |
| 急速充電 | 5分でおよそ1日分 |
| 発売 | 2026年5月26日 |
| 価格 | 16,800円 |

本体を外すと、こうなります。黒い小さな塊がひとつあるだけです。バンド側に樹脂のフレームが付いていて、そこに本体をはめ込む構造になっています。腕時計のようにケースとベルトが別部品になっているのではなく、バンドが本体を収める枠を持った1本のループという作りです。
5.2gという数字より、この写真のほうが早いと思います。
画面がありません。 時刻も通知も、本体では一切表示されません。データを見るときはスマホのGoogle Healthアプリを開きます。
これは欠陥ではなく設計です。画面を持たないと決めた製品なので、そこを期待して買うと合いません。
常時着けていられるかどうかが、すべて

こういう機器の価値は、着けている時間の長さでほぼ決まります。外している間のデータは存在しないからです。
その意味で、Fitbit Air は条件が揃っています。
軽い。 本体5.2g、バンド込みで約12g。着けていることを意識する場面がほとんどありません。
防水なので外さない。 公式仕様では水深50mまでの耐水仕様とされています。汗も雨も気にせず着けたままでいられるので、「あとで着け直そう」と思って忘れる、という事故が起きません。
ただし、公式にはいくつか注意書きがあります。バンドが濡れた場合は乾かすようにと明記されていて、私のバンドは繊維素材なので、濡れた日は外して乾かしています。シリコン製のバンドも試しましたが、汗を吸わないぶん、かいた汗が肌とバンドの間に残ってベタベタしました。繊維素材は濡れるが乾かせばいい、シリコンは濡れないが肌に残る。私は繊維素材のほうが合っていたので、付属のものに戻しました。
さらに「時々バンドを取り外して手首を休めることをおすすめします」ともあります。24時間着けっぱなしが推奨されているわけではないという点は、正直に書いておきます。私は基本的に着けたままですが、公式の推奨はそうではありません。
シャワーについても、外すことが推奨されています。理由は水ではなく石鹸やシャンプーで、これらは長期的にデバイスを傷める可能性があるとされています。私はシャワーでもつけてしまうこともありますが、気になる方は外したほうが無難だと思います。
バッテリーが1週間もつ。 毎晩充電する機器だと、充電中は必ず外れます。そして睡眠は夜に測るものなので、夜に充電する機器は睡眠を測れません。 1週間もてば、日中の空き時間に充電を済ませられます。5分の充電で1日分が入るので、着替えのついでに充電器に置いておく程度で足ります。
この3つが揃って、はじめて「24時間着けっぱなし」が現実的になります。どれか1つでも欠けると、装着時間は目に見えて落ちます。
見た目についても書いておくと、文字盤の主張がありません。 本体は薄くバンドの中に収まっているので、遠目には布のバンドを巻いているように見えます。腕時計を着ける日に併用しても、視覚的にうるさくなりません。
実際の運用と、腕時計との着け分け

私は腕時計を外出時だけ着けるようにしています。Fitbit Air は常時です。
ここで、地味な面倒がひとつありました。両方着ける日は、左右を入れ替える必要があることです。
- Fitbit だけの日 → 左腕に Fitbit
- 腕時計も着ける日 → 時計を左腕、Fitbit を右腕へ
外出のたびに付け替えるわけです。1回の作業は数秒ですが、毎日となると面倒になってきました。
最近は、いっそ Fitbit を右腕に固定しようかと考えています。 常時右腕にしておけば、時計を着ける日も外す日も何もしなくていい。慣れの問題だと思うので、そのうち切り替えるつもりです。
腕時計との併用を考えている人は、この点を先に決めておくといいです。 「どちらの腕に何を着けるか」を最初に固定してしまえば、この面倒は発生しません。
計測できるもの
24時間の心拍数、血液中の酸素の量(血中酸素ウェルネス)、安静時心拍数、心拍の間隔のばらつき(心拍変動)、睡眠、歩数、距離、ワークアウト。画面がないだけで、計測項目は不足していません。
1ヶ月使ってみて、いちばん見ているのは睡眠です。
何時間眠ったか、途中で目が覚めたか、深い眠りがどれくらいだったか。自分で入力する必要が一切なく、朝になれば記録が残っているというのが効いています。意識して何かをする必要がないので、続けようという努力すら要りません。
Google Health の表示に、最初は少し戸惑いました
Fitbit Air のデータは Google Health アプリで見ます。私はiPhoneを使っているので、Appleの「ヘルスケア」アプリも入っています。
Google Healthには有料のPremiumがあります。私はGoogle AI ProにPremiumが含まれているため、使い始めたときからPremiumの状態で使っていて、無料の範囲でどこまで見られるかは自分では確かめていません。有料にする意味があるかは別の記事にまとめました。
この2つは、同じデータでも見せ方が少し違います。 数値の丸め方やグラフの区切り方、項目の呼び名が微妙に異なるので、最初は「どちらが正しいのか」と戸惑いました。
慣れると気になりません。 ただ、Appleのヘルスケアを見慣れている人は、最初の数日は違和感があると思います。ここは事前に知っておくと戸惑いが減ります。
なお、Fitbit Air のデータは Apple のヘルスケアにも連携できます。2026年8月のアップデートで、双方向になりました。 それ以前は、ヘルスケアからデータを取り込むことはできても、Fitbit側のデータをヘルスケアへ書き出すことができませんでした。
ただし、設定画面で許可されている項目が、そのまま全部届くわけではありません。 私の環境では、歩数・距離・ワークアウト・心拍数・安静時心拍数・血中酸素・呼吸数・睡眠が届いていました。一方で心拍変動は届いていません。 このあたりの詳細は別の記事にまとめています。
画面がないことについて
正直に書きます。私は不便を感じていません。
時刻は壁時計とスマホで見られます。データは詳しく見たいのでどのみちスマホを開きます。通知は、そもそも表示されないことを目的にこの機器を選びました。
ただ、これは私の生活だからです。次のような人には向きません。
運動中に数値を見ながら調整したい人
走りながらペースや心拍を確認して、その場で調整する。この使い方には画面が必要です。腕にあることが決定的な意味を持つ場面なので、Fitbit Air は選択肢に入りません。
通知を腕で受けたい人
Fitbit Air では着信もメールも一切分かりません。仕様なので設定でどうにかできる話ではありません。
腕時計を着けない人
私は外出時に腕時計を着けるので、時刻を見る手段があります。普段まったく腕時計を着けない人が、これ1つで済ませようとすると、時刻を見る手段が減ります。もっとも、スマホがあれば困らないという人がほとんどだとは思います。
1ヶ月では分からないこと
冒頭に書いたとおり、まだ1ヶ月です。判断を保留している点を、正直に挙げておきます。
バッテリーの劣化。 現時点で1週間もっていますが、1年後にどうなっているかは分かりません。
バンドの耐久性と汚れ。 常時着けている以上、汗や皮脂の影響は必ず出ます。布のバンドなので、色の濃い部分がどう変化するかも含めて、まだ何とも言えません。
故障のしやすさ。 発売から日が浅い製品なので、長期の情報がそもそも存在しません。
充電切れ。 画面がないので残量に気づけない、という懸念は買う前からありました。1ヶ月使って、まだ切らしたことはありません。 ただ、バッテリーが劣化してきたときに同じことが言えるかは、これからです。
「1ヶ月使って不満がない」というのは、1ヶ月分の情報しかないということでもあります。ここは割り引いて読んでください。
なお、道具を分けてデータだけ集めるという考え方については、別の記事にまとめています。

