Apple Watchの機能で、実際に使っていたのは何だったか。1年使ってやめた後の棚卸し

ウェアラブル・健康

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Apple Watch Series 9 を1年使って、やめました。

やめた直接の理由は商談中の通知でしたが、外してからしばらく経って、もっと単純なことに気づきました。

そもそも、私はこの機器の機能をほとんど使っていませんでした。

Apple Watchは、時計と通知と健康管理と決済を1台にまとめた製品です。まとめてあるからこそ便利に見えます。ただ、まとめられた機能のうち、自分が実際に使うのは何個なのか。買う前にそれを数える人は、あまりいないと思います。

この記事は、外したあとに自分でやった棚卸しです。結論から言うと、残ったのは1つだけでした。

これは私の働き方に依存した結論なので、そのままあなたに当てはまるわけではありません。ただ、数え方の参考にはなるはずです。


1. 腕で時刻を見る → 腕である必要がなかった

腕時計なのだから、これは使うだろうと思っていました。

実際には、時刻を知りたいときに腕を見る必要がありませんでした。

自宅で仕事をしているときは、壁に時計があります。目を上げれば見える。オフィスでも同じです。移動中はスマホを持っています。PCで作業していれば、画面の隅に時刻が出ています。

すでに時刻は、生活のあちこちに表示されています。 腕はそのうちの一箇所にすぎません。しかも、いちばん小さい画面です。

ここで大事なのは、腕時計が不要という話ではないことです。時刻を知る手段として、電子的な画面である必要がなかったという話です。実際、いまは普通の腕時計を着けています。時刻はそれで足ります。


2. 腕でデータを確認する → 結局スマホで見ていた

歩数、心拍、消費カロリー。腕を上げれば見られるのは便利そうに思えました。

ところが実際の行動はこうでした。腕でちらっと数字を見て、気になったらスマホを開いて詳しく見る。

考えてみれば当然です。腕の画面に表示できるのは、その瞬間の数値か、当日の合計くらいです。知りたいのはたいてい、それより先にあります。 先週と比べてどうか。睡眠は足りているか。運動の傾向はどうなっているか。

そういう情報は、グラフで、時系列で、大きい画面で見たい。結局スマホを開くなら、腕で見た数秒は何だったのかということになります。

腕の画面が効くのは、その場で数値を見ながら行動を変える人です。走りながらペースを調整する、心拍ゾーンを維持しながらトレーニングする。そういう使い方なら、腕にあることが決定的な意味を持ちます。

私はそうではありませんでした。運動は記録が残ればよく、その場で見る必要がなかった。だから腕の画面は、スマホへの入口にしかなっていませんでした。


3. 腕で通知を見る → 商談ではむしろ害だった

これがやめた直接の理由です。詳しくは別の記事に書きましたが、要点だけ。

商談中に腕が光ると、反射的に目線が落ちます。相手からは、時計を確認したようにしか見えません。 そして肝心なことに、その場で通知の中身に対応することはできません。

自分の集中を切り、相手に誤解を与え、それでいて何の行動にも繋がらない。コストだけがあって、得るものがない状態でした。

対面の商談がない働き方なら、この結論は逆になります。デスクにいる時間が長く、通知を見てすぐ動けるなら、腕で気づけることには意味があります。気づけることが価値になる状況かどうか、そこが分かれ目です。


4. 電子マネー → 便利だったが、代わりがあった

これは正直に、便利だったと書きます。

腕をかざすだけで支払いが済むのは快適でした。財布を出す必要もスマホを取り出す必要もない。

ただ、やめてみるとスマホで十分でした。 スマホはどうせ持っているので、取り出す手間は思っていたほどの負担ではありませんでした。

そしてひとつ、想定外の発見があります。モバイルSuicaは、利き手によって使い勝手が変わります。

私は右利きで、腕時計は左腕に着けていました。駅の改札のタッチ部分は右側にあります。 左腕をかざすには、体をひねるか、腕を大きく交差させることになる。毎回これをやるのは、地味に面倒でした。

改札を快適に通りたいなら、Apple Watchは右腕に着けるほうが合理的です。ただ、右利きの人が右腕に時計を着けると、書きものをするときに当たるなど別の不都合が出ます。

購入前に、自分がどちらの腕に着けるか、改札をどう通っているかを一度想像してみてください。 ここまで書いているレビューは、あまり見かけません。


5. 残ったのは健康管理だけだった

順番に見ていくと、こうなりました。

機能私の場合
時刻表示壁時計とスマホで足りていた
データ確認結局スマホの大きい画面で見ていた
通知商談ではむしろ害になった
電子マネー便利だったが、スマホで代替できた
◎ 健康管理◎ これは続けたかった

残ったのは1つです。

歩数、心拍、睡眠。これらが自動で記録されることには価値がありました。自分で入力する必要がなく、着けているだけで貯まっていく。やめたあとも、この部分だけは続けたいと思いました。

だとすると、次に必要な機器の条件がはっきりします。健康管理ができて、画面がないもの。

画面がなければ通知は表示されません。時刻もデータも、もともと腕で見ていなかったので困りません。出番のなかった機能を落とすと、そういう形になります。


この棚卸しの、正しいやり方

繰り返しますが、これは私の場合の結論です。あなたが数えたら、違う答えが出ます。

たとえば次のような人は、Apple Watchが正解です。

  • 通知を見てすぐ動ける仕事の人 ── 気づくこと自体に価値がある
  • 運動中に数値を見ながら調整する人 ── 腕にあることが決定的
  • Apple製品で揃えている人 ── ロック解除や機器の切り替えの快適さは他社が追いつけていない
  • 決済を腕で済ませたい人 ── 利き手の問題さえ解決すれば快適
  • 転倒検出や心電図が必要な人 ── これは代わりがききません

大事なのは、機能表を見て全部使えそうだと思わないこと。買う前に、自分の1週間を思い浮かべて、どの機能が何回出番があるかを数えてみてください。

私の場合、数えていれば健康管理だけだと気づけたはずです。1年かけて実物で確かめることになりましたが、同じことは買う前にもできました。

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